考える豚

いつもの道を少し違う気持ちで通ったとき、ふと以前から抱いていたすごいしっくりくるやり方を思い出し、まるで大変な閃きを得たかのように「そうだ、そうなんだよ!」と息巻いて、何十分か後には、きれいさっぱり忘れている。


そんなアホな堂々巡りを何十周したことだろう。


朝起きて身支度をしている夢を延々と見ているようなもんだ。


やれよ。動けよ。体をよ。



無我の境地

なんでもない自分に慣れてきた。

朝からリビングで伸びてる猫と自分の姿がダブって見える。

びろーんと。

伸びきったゴム。

溶かしてリサイクルしたい。

来世に期待したい。

って前世でもそう言ってたんだろな。

そうやって80年も生きるのか。

いやだなぁ。

ムリムリ。無我なんてムリ。

ちっぽけな悩みを

吐いては捨てて歩こう。